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AI時代にSTができること

2025/11/25

こんにちは、Plus-STの渡邉です。

ChatGPTがリリースされ、画像生成をきっかけに広く使われるようになり、生成AIを身近に感じることも増えてきた昨今。

将来的にみてもAIに仕事を奪われることはないだろうと言われている言語聴覚士ですが、実際のところどんな未来が予想できるでしょうか。

そして、現在はどんな活用法が期待できるでしょうか。

今現場で使うとしたら

①課題作り

すでに活用されている方も多いかもしれませんが、リハビリ課題作りの強い味方です。

特に言語聴覚士は机上課題を用意することが多いので、AIを使いこなせたらバリエーション豊かな課題を手軽に用意することができます。

 

②患者さん・ご家族向け説明文の草稿作成

意外と時間をとられることもあるこういった文書作成。

ここにAIを導入すれば、短時間で誤字脱字なく作ることができます。

 

③大量データからの傾向分析

発表や論文執筆に取り組んでいる方は、データ分析にも使えますね。

大量のデータを人の目と手で分析するのは、非常に時間がかかり抜けやミスも考えられます。

そこをAIに任せてしまえば、客観的なデータを短時間で得ることが可能です。

 

以上のような使い方を念頭に、実際に臨床導入を前提とした研究やアプリ開発事例も増えています。

AIを使った業務支援アプリにより、負担が軽減されたという報告もあるようです。

 

一方で、AIも万能ではありません

使えば使うほど、学習効果により偏ったバイアスがかかりやすくなります。

生成された結果の信頼性や安全性・公平性をチェックすることはもちろん、AIにデータを渡す際には個人情報や機密情報の取り扱いに注意が必要です。

なんでもかんでも丸投げしていいかと言われると、答えは「No」

AIを使うことの責任は使う側の人間にあることを自覚し、細心の注意を払った上で活用すべきです。

AIには任せられないこと

とはいえ、AIが得意とする自動生成やテンプレート化、データ分析などは素直にAIに任せるとして…。

その分の空いた時間で、わたしたち人間の言語聴覚士はなにをすべきでしょうか。

 

本来注力すべき患者さんとの関係づくりに、より丁寧に取り組むことができるでしょう。

患者さんの微妙な表情の変化などの非言語的なサイン、その方の価値観を反映した治療目標のすり合わせなど、現時点でAIには難しいことでも人間の総合力をもってすれば可能です。

リハビリというのは、「人 対 人」の温度が宿ることで、セラピーの効果がより高まるのではないかと思います。

AIを活用することで空いた時間は、ぜひ患者さんとのふれあいに使ってください。

未来の見通し

現在進行形でさまざまなツールの研究・開発が進められている領域ではありますが、現時点での見通しに触れておきましょう。

注目すべきは、アシスティブ技術としての多様化です。

 

音声の補正や解析だけではなく、手話アバターや視覚的補助を行う技術など、コミュニケーションの別ルートを補うツールが出始めています。

具体的な例を挙げると、日本語を英語に翻訳してくれるツールのように、手話通訳をしてくれるツールなどです。

これは聴覚障害の支援に新しい選択肢を与えるだけでなく、言語聴覚療法の幅を広げるものだと思います。

きっとこの他にも、AIを活用した新しい技術で、社会での障壁に苦しむ人を支援しようという研究が世界中で進められていることでしょう。

さいごに

AIは、人間のプロンプト次第でいくらでもその姿を変えます。

正しく使い、その結果をチームで共有することも、業務で使えるAIを育てる1つの道ではないでしょうか。

 

AIはわたしたち人間に取って代わる敵ではなく、面倒な仕事を肩代わりしてくれる道具として心強い相棒となるでしょう。

一方で、その技術を丸ごと信頼するのはあまりに危険であることを十分に理解し、疑いの目を持つことを忘れてはいけません。

 

今後どんなにAIが進化しても、患者さんと心の通った時間を大切にする仕事は、きっとわたしたち人間の手に残り続けるはずです。

執筆者:渡邉睦美(言語聴覚士)

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