事例:ST①
- 【年齢】
- 30~39歳
- 【経験年数】
- 14年目
- 【家族構成】
- 妹と二人暮らし
- 【雇用形態】
- 常勤・副業あり
- 【お住まいの地域】
- 千葉県
- 【勤務先の種別】
- クリニック
- 【職場内のSTの人数】
- 2人
- 言語聴覚士を知り、言語聴覚士を目指すことになった経緯を教えてください。
- 大学の心理学科に在学中、「高次脳機能障害学」という授業で言語聴覚士を知りました。
大学卒業後専門学校に入り、3年かけて卒業し小児療育施設に就職しました。
どうしてSTだったのか?は、心理学の知識が十分に活かせることと、ニッチな国家資格であり、どの土地でも仕事に困らないだろうと思ったことです。
- 現在の職場に入職した経緯と理由を教えてください。
- 前職場で交流のあった医師に、脳神経内科のクリニックの新規開業のことを聞き、クリニックに自分で直接コンタクトを取りました。
多くのPD患者を見ていた経験を活かせることと、病院で単位のために時として強制的に行う言語リハビリではなく、言語のリハビリテーションを「受けたい」と願う方とリハビリを行いたかったので。
- 仕事のタイムスケジュール・業務量(1日の単位数、人数など)について教えてください。
-
・8:30 出勤
・8:40 全体ミーティング
・9:00-12:00 AMリハ
・12:00- カルテ等記載
・12:30-13:30 昼休憩
・13:30-17:00 PMリハ
・17:00- カルテ等記載
・17:30 退勤土曜日はPMリハ15:30まで、16時過ぎに退勤 ※残業ほぼなし
STはだいたい1日 18~19単位 8~9人 予約のキャンセルなどもあり平均すると15単位くらい。
PT/OTは空き枠もありもう少し余裕がある。
- お仕事のやりがいを教えてください。
- PD患者に早期から関わることができること。
構音発声失語、いずれもかなり軽度の方(=ADL自立、自己管理可能で入院継続の必要のない方、必要なのはリハビリのみの方)かつゴールのレベルが高い(=現役世代、職場復帰しながら通うなど)方が多く来院されるので、評価・指導の技量が試される。
- 実際に働いてみた感想を教えてください。
- 患者さんにとても感謝されています。
ただ、リハビリに関する事務的なことや制度上のことはリハ医以外はほとんど知らないため、まず医師と情報共有することが必要でした。
外来でリハビリを実施・算定するために、制度やルールなど新たに学んだこともたくさんあります。
- ほかの働き方との違いを感じる点はありますか?
- 前職:急性期病院勤務
クリニックは患者さんが来てくれるので身体的負担はかなり少ない。(いわゆるベッドサイドリハがない)
現在はひとり職場なのでその場でほかの意見が聞けない。
患者さんの事前情報が圧倒的に少ないため、STの専門的な評価と判断に加えてケースの全体的評価と総合的判断が求められる
- 主にどのような仕事をしているのでしょうか。対象はどのような疾患の方が多いですか?
- パーキンソン病患者、その他神経疾患難病の方、脳梗塞後の失語症・高次脳機能障害残存の方、顔面神経麻痺の方
- 転職活動中の言語聴覚士に伝えたいことはありますか?
- PTOTの転職サイトを通さないこと。いい経験になりましたが、端的に言えば時間の無駄だったと感じました。
また、そのような転職サイトを通すと、常勤はともかく特に非常勤は企業側がエージェントに払う料金が高すぎるので成立しにくく、直接応募が吉です。
STのことが分かる人に転職相談すること、人脈を作り情報収集をすることが、時間がかかりますが近道だと思います。