介護予防教室の講師をやってみませんか?
2024/12/10こんにちは、plus-STの渡邉です。
みなさんは、介護予防教室の講師を引き受けたことがありますか?
頼まれたことはあるけど忙しくて断った…という方もいらっしゃるかもしれません。
講師にとっても学びの多い時間が過ごせるので、ぜひ引き受けてみてほしいです。
目次
介護予防教室とは
介護予防教室とは、介護保険の介護予防・日常生活支援総合事業のなかの一般介護予防事業で提供されるサービスです。
厚生労働省 介護予防の取組
その地域に住む65歳以上のすべての高齢者を対象としており、要介護認定を受けていなくても参加可能です。
なお、すべての高齢者を対象としてはいますが参加はもちろん任意なので、必要性が高くても不参加という方がいらっしゃるのが現状です。
講師の依頼はどこからくる?
私は医療機関に勤めていた頃に、地域包括支援センターから勤務先を通して依頼を受けたのが初めてです。
当時は約2年にわたり、継続して担当していました。
開催場所は地域の公民館やコミュニティセンターをお借りしています。
その後最近になり、当時とは別の地域包括支援センターから私個人宛てに依頼が届きました。
なんでも、近隣の医療機関に依頼したものの多忙を理由に断られてしまい、思い浮かんだ言語聴覚士が私しかいなかったとのことです。
介護予防教室の講師は8年ぶりくらいで、かつ近年は小児に携わっていたため、引き受けるか少し迷いました。
しかし、お困りの様子が感じ取れたので、私でよければとお受けした次第です。
このときは、個人宅に地域のお年寄り数名が集まっての開催でした。
なお、必ずしも地域包括支援センターから依頼が来るわけではなく、主催者によって異なります。
プログラムはどうやって決める?
自治体によって事業内容はさまざまなので一概には言えませんが、私の経験談としてお伝えすると…
①テーマのみ指定される
②テーマと構成が指定される
以上2種類ありました。
テーマとしては、嚥下障害や誤嚥性肺炎予防などと、認知症予防に関するものの2つがほとんどです。
指定される場合は講義+体操という構成になっており、テーマのみ指定された場合でも私はこのパターンをとっています。
スライドショーを使った講義と、からだもしくはあたまの体操でトータル1時間です。
なお、講義資料は予め依頼元の地域包括支援センターにデータを共有しておき、印刷していただくこともありました。
どんな雰囲気?
要介護認定を受けていない方も対象としているので、地域の元気なおじいちゃんおばあちゃんが集まってくるイメージです。
なかには自発的に介護予防について学ばれ、運動や食事など健康に気を付けておられる方もいました。
男女比だと女性が多く、男性も寡黙な方は少ない印象です。
場が温まるまではなんとなくアウェイ感を感じることもありますが、みなさん真剣に耳を傾けてくださり、質疑応答も活発でした。
後半の体操になるとはりきって参加される方も多く、あたまの体操としてクイズを出すとたいへん盛り上がります。
非常にあたたかい雰囲気を感じました。
やってよかった?
私は、引き受けてよかったと胸を張って言えます。
忙しい日々の業務に加えて、スライドショーを作成したり資料を印刷したり体操を考えたり…というのはたしかに負担が増え、避けたいことでしょう。
しかし、高齢者の方を対象にした資料の作り方や講義の仕方を考える作業は、相手の立場に立つという面でたいへん勉強になりました。
また、人生の大先輩に向けて講義をさせていただくという経験は、当時20代の私にはとても貴重でした。
病院でお会いする患者様だけではなく、地域のお年寄りの実像を知る滅多とない機会で、ありがたかったです。
なお、十分と思える報酬も毎回頂きました。
もしも依頼が来て迷ったことがある・断ったことがあるという方は、次回ぜひ引き受けてみてほしいです。
各方面すべての方から感謝され、言語聴覚士になってよかったと実感できるひとときが待っています。
執筆者 渡邉睦美(言語聴覚士)
このコラムでは、臨床や経験に基づくこと、豆知識、問題提起など様々なトピックを扱います。
執筆者は企画の和久井のほか、色々な職場・働き方・ジャンルで活躍されている言語聴覚士に依頼していく予定ですので、リクエストもお待ちしています。
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