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言語聴覚士国家試験勉強法②

2025/04/22

こんにちは、plus-STの渡邉です。

私が言語聴覚士国家試験を受けたのは2010年…はや15年が経過しました。

既卒の方はこの時期から本格的に国家試験対策を始める方もいるでしょう。

以前にも国家試験の勉強法をお伝えするコラムが上がっていますが、私も自分のことを振り返ってみます。

自分だけの参考書

言語聴覚士に限りませんが、国家試験の出題範囲は膨大です。

そのため、あれもこれもと参考書に手を出したくなります。

しかしそれでは、浅く中途半端な知識しか身に付けられない可能性が高いです。

そこで私は、当時の恩師たちが作成し配布してくださった、養成校オリジナルのレジュメを相棒に決めました。

基礎科目と専門科目の2冊に分かれたその薄い冊子には、各科目の要点がわかりやすく整理されていました。

そこに、自分に足りない知識を手書きと付箋で追加していきます。

時にはプリントを一回り小さく切って、直接貼り付けることもありました。

そうして、自分だけの参考書を作り上げていったのです。

 

ちなみに、国家試験のために前泊した私ですが、決戦の地である大阪に持ち込んだのはこの自作参考書のみです(理由は後述します)。

ある単語について問われれば、どちらの冊子のどのページのどの辺りに書かれているかが一瞬で思い起こせるくらいに読み込みました。

私が合格できた1番の要因は、自分が信頼できる相棒=自分だけの参考書を育てあげたことだと思っています。

過去問、過去問、過去問…

過去問に取り組まない方はいないかもしれませんが…

私も過去問は解きました。

まずは3年分を3周したように思います。

1周目はその時点での実力を知るために、2周目は1周目で誤った問題の理解が深まっているかを判断するために、3周目は1問たりとも落とさないという気合いの下に、すべて実際の試験環境を意識して解いた記憶があります。

試験時間はもちろんのこと、途中で参考書は開かない、周囲から話しかけられない状況で取り組む、飛ばした問題も時間内に戻って解く…といった点を守っていました。

ここはやり方が分かれるところだと思いますが、私は過去問を一部抜き出して取り組むというやり方はせず、解くなら1問目から200問目までぶっ通しでやっていました。

その方が200問という長丁場に慣れることができ、実際には午前と午後で分かれる本番当日に余力を感じられると考えたからです。

口頭試問の繰り返し

やはり国家試験という高い壁を目の前にしているので、仲間の存在に救われました。

友人と口頭試問に明け暮れていた思い出があります。

ここでのやりとりはエピソード記憶として残り、時間が経過してもよく覚えていました。

今振り返っても、しんどいながらも楽しい日々だったなぁと思います。

試験前にはお互いの相棒(自作参考書)に激励のメッセージを書き込み、お守りにしました。

恩師の存在はもちろんですが、同じ夢を追いかけて苦楽をともにした戦友とも呼べる友人の存在は、言語聴覚士になるという夢を叶えた後でも助けになっています。

おまけの話…当日編

試験当日、誰しもそわそわと落ち着かないと思います。

こんなときに、重たい鞄から分厚い参考書や過去問集を取り出しても、「これだけの知識が本当にすべて自分に入っているのか…?」と不安が増すでしょう。

逆に「これだけやりきった!」と胸を張れる場合はそれでいいと思いますが、私は完全に不安にのまれるタイプだったので、先述したように薄い冊子2冊しか大阪に持ち込みませんでした。

その結果、最後に確認しておきたいポイントを探すにも時間はかからず、この2冊に書かれていることは寝ていても解ける!というくらいには自信を持っていたので、落ち着いて試験を迎えることができたと思います。

 

さらに、同じ会場で試験を受ける私たちクラスメイトは、1つの約束をしていました。

それは、『お昼休憩に午前の振り返りをしない』こと。

難しかった・簡単だったの感じ方は人それぞれであり、得意不得意もあります。

また、午前に懸けていた場合、友人と解答内容が異なっていたときに、どちらが正答かはわからないにも関わらず不安を煽られます。

そこでパニックになってしまい、午後の試験に落ち着いて臨めないとなればなんとももったいないことです。

午後の試験にも平常心を保って臨めるように、お昼休憩はゆっくり昼食を摂りました。

 

当然ながら、周囲にはそんな決まりごとはないので、大きな声で午前の振り返りをする受験生はいます。

その声がいやがおうでも耳に入り、不安に駆られることがあるかもしれません。

そんなときには、深呼吸してその声の主ごと意識の外に追い出してしまいましょう。

実際に私は、そうして隣の席の受験生を私の世界から追い出しました。

まとめ

国家試験について振り返りました。

 

 ・自分の相棒(参考書)を育てる

 ・過去問に真剣に取り組む

 ・当日こそ自分のメンタルを大切に

 

以上が私にとってプラスに働いた要因だと思います。

ここをご覧になっている方で学生さんは少ないかもしれませんが、どなたかの参考になれば幸いです。

自分に合った勉強法を見つけ、当日持てる力をすべて発揮できますように。

そしてともに言語聴覚士として働ける日がきますように。

執筆者:渡邉睦美(言語聴覚士)

このコラムでは、臨床や経験に基づくこと、豆知識、問題提起など様々なトピックを扱います。
執筆者は企画の和久井のほか、色々な職場・働き方・ジャンルで活躍されている言語聴覚士に依頼していく予定ですので、リクエストもお待ちしています。
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