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STが営業力を身につけたら叶う世界

2026/01/6

こんにちは、plus-STの渡邉です。

 

言語聴覚士の仕事に「営業」ということばを結びつけると、違和感を覚える人は多いかもしれません。

わたしたちは専門家であり、ケアするチームの一員。

売り込みとは縁遠い職種だと思われがちです。

 

しかし、現場に転がる課題の多くは、営業力を身につけることで解決可能なものばかり。

さらに、将来的に自分の選択肢を広げる可能性さえ秘めています。

STの存在価値を伝える

言語聴覚士は医療・介護・福祉・教育など、幅広い領域で活躍できる職種にも関わらず、まだまだ人数が少なく、「どんな専門家なのか」「なにができるのか」が十分に理解されていない現場も多いです。

特に多職種が関わるチームでは、理学療法士・作業療法士に比べて言語聴覚士の介入が後回しにされるケースもあります。

 

ここで必要になるのが、営業的な性質を持つ説明力です。

相手が知らない価値を、相手が理解できるように伝えましょう。

 

たとえば、

・誤嚥リスクが高い患者さんへ早期に言語聴覚士が介入すると、入院期間の短縮や病棟の負担軽減に繋がる

・言語訓練だけでなく、認知面への介入によりADL全体の改善が見込まれる

・退院後の生活まで見据えた食形態の調整や指導により、再入院の予防が図れる

 

など、言語聴覚士が介入することの価値を、医師やその他の職種が興味を持ちやすいトピックに絡めて説明すると、紹介数が増えていくはずです。

すでに存在価値が確立されて久しい理学療法士や作業療法士に比べると、言語聴覚士は「知ってもらう」ところからのスタートです。

言語聴覚士なしで回っていた現場で、「仕方ない」「どうしようもない」と気にも留められていなかった問題を、言語聴覚士なら解決できる可能性があることを、どんどん売り込んでいきましょう。

「STに相談したい」状況をつくる

営業力は、職場での人間関係にも直結します。

営業の本質は、相手を観察し、興味や課題を理解し、必要な情報(商品)を丁寧に提供することです。

これはそのまま、多職種連携のスキルにもなります。

 

・看護師さんがよくむせる患者さんの食事介助に困っている

 →その場でできる具体的な対処法を提案する

・理学療法士さんが、歩行訓練になると話が聞き取れなくなる患者さんに戸惑っている

 →考えられる原因を挙げて、ともに検証する

 

こういった小さな、けれど当事者にとっては大きな対応は、言語聴覚士に対する信頼を高め、「困ったらまた相談してみよう!」という循環を生みます。

その結果、初期から必要性を実感してもらえるようになり、患者さんにとっても手遅れにならずに済むのです。

患者さん・ご家族の理解度を高める

営業においては、提案力に加えて「相手目線」に立つことが非常に重要だそうです。

これは、患者さん・ご家族とのコミュニケーションに直結します。

 

リハビリは、わたしたち専門職側がどんなにがんばっても、ご本人のがんばりやご家族の理解がなければ成果に繋がりません。

そういった意味で、ご本人とご家族の怪我・病気に対する理解度を深めることや、リハビリに対する解像度を上げることは、前提条件として非常に重要です。

専門用語を避けつつ、患者さん・ご家族の不安に寄り添いつつ、疑問を解消しつつ…

どこで躓いているのか、どんな表現ならスムーズに理解してもらえるかなど、その方に合わせた説明を心がけましょう。

キャリアの選択肢を広げる

営業力が身につくと今いる現場が変わるだけでなく、将来的なキャリアの広がりにも繋がります。

今後はますます、医療も介護も福祉も、「成果を出せる専門職」に需要が集中していくでしょう。

さらに、自費リハビリやオンライン支援など、言語聴覚士の活躍の場は確実に広がっており、開拓されてきています。

もしもあなたがこのような道を辿りたいのであれば、営業力が圧倒的有利に働くことでしょう。

 

・自分のスキルを言語化し、伝えられる

・必要としている人に届くような導線を整えられる

・自分のサービスを適切な価格で提案できる

 

これらは、フリーランス・副業・起業などのフィールドで働く上で、必須の能力です。

今のうちから現場で身につけておくことで、後のキャリアに役立ちます。

さいごに

わたしもそうでしたが、「営業」と聞くとどうしても「売り込む」「押しつける」「嫌われる」といったイメージを抱きがちではないかと思います。

しかしその本質は、「相手が必要としているものを見抜き、自分の手札のなかから適切なものを選び、価値をわかりやすく届ける」ことです。

 

そう考えると、営業力はこれからの言語聴覚士にとって武器になるコミュニケーションスキルであり、現場をよくするため、また、キャリアを広げるための土台になります。

苦手意識を持たず、「相手のためになる」ことを念頭に置き、営業力を磨いてみてはいかがでしょうか?

執筆者:渡邉睦美(言語聴覚士)

このコラムでは、臨床や経験に基づくこと、豆知識、最新情報など様々な内容を扱います。
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