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通級指導する先生をオンラインで支援する

2025/08/28

こんにちは、plus-STの渡邉です。

これまでもオンラインリハビリの可能性について度々取り上げてきましたが、今回も学びの多い取り組みを見つけたのでご紹介します。

今年の言語聴覚学会にて発表された内容なので、ご存知の方も多いかもしれません。

ことばの教室担当教員が抱える不安

小学校の言語障害通級指導教室(ことばの教室)におけるオンラインビデオ会議ツールを活用した教員と言語聴覚士が連携して行う授業実践の報告 | 一般社団法人ことばサポートネットのプレスリリース

 

年々ニーズが高まっていることばの教室(小学校の言語障害通級指導教室)を担当する教員の中には、業務上の不安を抱えている方も少なくありません。

新潟県ではこういった教員向けの研修制度が整備されているものの、未受講で現場に入ったり相談先が少なかったりする教員もいます。

 

そこで、教員の不安軽減により構音障害のある児童の利益に資することを目的に、教員と言語聴覚士とがICT機器を活用し遠隔で連携を行う実践が行われました。

具体的には、オンラインビデオ会議ツールを用いて授業に同席したり、授業前後に打ち合わせや技術指導を行ったりしたそうです。

 

その結果、教員の不安の減少、授業準備時間の短縮などが認められたとのことでした。

また、児童の症状の改善速度が上がったと感じる声もあります。

一方で、カメラの設置・接続に負担感を感じる教員もいたようです。

 

教員の不安を軽減すること・専門家が介入することで、結果的に困り感を抱える児童の支援に繋がる可能性が示唆された今、今後に向けての議論が期待されます。

より効果的な介入方法、機器の選定に加え、他地域での実施可能性について検討するとともに、教員と言語聴覚士双方の専門性がより発揮される協働の在り方を検討していくとのことです。

現場の実情

放課後等デイサービスに勤務していた頃、ことばの教室を担当する教員の方とお話する機会がありました。

教員生活が長い先生でも、「通級指導となるとまったくの別世界のよう」とおっしゃっていたのが印象的です。

そういった教員が十分に学ぶ機会も時間もないまま、子どもたちはやって来てしまう…と悩んでおられました。

 

だからこそ、実際の現場を共にしながら伴走できる言語聴覚士の存在は、心強いのでしょう。

 

なお、以前小学校に常勤言語聴覚士 | plus-ST | 言語聴覚士のコミュニティサイトで取り上げた通り、奈良県では言語聴覚士が教員として採用され、小学校に配置されています。

実際に何名の言語聴覚士が採用されたのか、どのように働いているのかの情報は得られませんでしたが、来年度も継続して採用計画が進んでいるようです。

こちらの動きにも注目したいと思います。

さいごに

言語聴覚士の知名度は上がってきているものの、たとえば通級指導を担当する教員の方が「相談できる言語聴覚士さんがいればいいのに…」とピンポイントで思い当たることはまだまだ少ないと思われます。

だからこそ、こういった取り組みがどんどん広がり、子どもたちを指導する側の困り感が解消されれば、ニーズに見合うだけの人材確保が進むのではないでしょうか。

 

オフラインでこの体制を整えようとすると、長い時間や余計なお金がかかってしまいそうですが、オンラインであれば導入のハードルはぐっと低くなると思います。

便利な時代、試行錯誤して進みたいですね。

 

執筆者:渡邉睦美(言語聴覚士)

 

このコラムでは、臨床や経験に基づくこと、豆知識、問題提起など様々なトピックを扱います。
執筆者は企画の和久井のほか、色々な職場・働き方・ジャンルで活躍されている言語聴覚士に依頼していく予定ですので、リクエストもお待ちしています。
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