成人領域から小児領域に行って感じたことや思ったこと
2024/06/11私はST歴12年の2人の娘を育てるワーキングママSTです。
大学卒業後は、成人領域にて言語聴覚士として10年間働いてきました。
次女の言葉の遅れから、小児領域への興味が高まり、一念発起し児童発達支援の療育に携わっています。
そんな私が、成人領域から小児領域に行って感じたことや思ったことについて、まとめていきたいと思います。
目次
小児領域における言語聴覚士の就職先の幅が広まっている
私が大学を卒業した時代は、成人に比べて小児の就職先は少ないように感じました。
しかし、近年小児言語聴覚士の就職先として、病院やクリニックだけでなく、児童発達支援や訪問リハビリテーションなど就職先の幅が広くなっています。
転職サイトを使って転職活動をした際、小児領域から熱意の高いスカウトメールの多さで需要の高まりを感じました。
実際に働き始めて、あらためて言語でのお悩みが多く、言語聴覚士のニーズを実感しました。
子育て経験が仕事の役に立つ
2人の子供がいて、家庭に時間が割かれてしまう中で、新しい領域に進むかどうかについては非常に悩みました。
小児領域に行くとなると改めて勉強が必要になるので、子供を育てながらその時間を捻出できるのかという不安が大きかったです。
その反面、子供を育てていることが小児領域へ行く上でのメリットになる可能性も感じました。
実際に転職して、子供を育てている恩恵を大きく感じました。
参考書で見た内容と自分の子供の成長を比較してアセスメントの参考にしたり、様々なアプローチの練習台になってもらったり、毎日の遊び場面からも新しい発見やヒントを得ていると思います。
そういった意味では、子供が小さいうちに小児領域に進めたことは、とてもよかったと感じています。
体力が付く
成人領域の言語聴覚士では経験できないほど毎日体を動かします。
最初は体の節々が痛くなりましたが、最近はそれもなくなり、子供たちの笑顔を支えに体力がついてきたと感じました。
あと10年、決断するのが遅かったら体力的な不安があったかもしれません。
子どもの成長が見られる事が嬉しい
『ついこの間まで出来なかったことが、できるようになった!』
そういった成長のワンシーンをみんなで喜び、見守ることができるのはとてもやりがいを感じます。
個別支援でアプローチしていたことが、家庭や集団活動の場面でできるようになったとお話をしてもらえた時は心から嬉しいと感じます。
SNSなどを通して色々な情報を得られる環境
転職活動中や、転職後において多くの情報をSNSを通じて得ることができました。
近年、言語聴覚士のSNSにおける発信も増え、気軽に情報の発信ややり取りができる環境にあります。
参考書だけではわからない実際の声は、様々な場面においてヒントになることが多いので、このコラムも、そういったヒントの一つになれば良いと思います。
このコラムでは、臨床や経験に基づくこと、豆知識、問題提起など様々なトピックを扱います。
執筆者は企画の和久井のほか、色々な職場・働き方・ジャンルで活躍されている言語聴覚士に依頼していく予定ですので、リクエストもお待ちしています。
コミュニティもしくは 「お問い合わせ」フォームまで、皆様のご意見・ご感想をお待ちしています!
文:後藤