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小児領域に移行してみようかな…

2024/03/21

「成人領域から小児領域に移行したいけど、何から勉強したらいいのか分からない」

「小児検査ってどんなのがあったっけ?」

「子どもとの関わり方がよく分からない」

「どんな職種の方と関わることが多いの?」

など成人領域から小児領域へ移行する際は、どこから手をつけたら良いのか迷うことがあるかもしれません。

イラスト・マンガ・写真多めの本を紹介

成人領域では「リハビリ」、小児領域では「療育」という言葉を使用したり、構音訓練一つ挙げても訓練方法は異なります。例えば、検査の種類、訓練方法、声かけの違いなど成人ではスムーズに伝わることでも、小児では通用せず、思い通りに指示が通らないこともあります。

小児領域一筋で働いてきた言語聴覚士が様々職場(療育施設、小児科、教育支援センター等)を経験していく中で出会った、手に取りやすく、イラストやマンガ付きで分かりやすいおすすめの書籍を紹介します。

【言語発達遅滞】

・0~4歳 ことばをひきだす親子あそび:子どもとのコミュニケーションがどんどん増える!

寺田 奈々 (著), beth (イラスト)

➡家庭でも遊びを通して言語理解・表出を引き出すことができる具体的な方法が紹介されています。他者意識の拡大を促し、楽しくコミュニケーションを図ることの大切さを改めて感じました。

【構音障害】

・わかりやすい側音化構音と口蓋化構音の評価と指導法・舌運動訓練練習法

山下夕香里 (著), 武井良子 (著), 佐藤亜紀子 (著), 山田紘子 (著)

➡分かりやすいイラスト・写真付きで見やすいため、小児構音訓練の参考になります。後ろの方のページには構音障害についてのQ&Aもあります。

【吃音】

・子どもの吃音ママ応援BOOK

菊池良和 (著), はやしみこ (イラスト)

➡わかりやすいマンガで吃音児への具体的な支援を学ぶことができます。保護者の方からよくある質問や吃音の正しい知識も掲載されているため、療育後のフィードバックでも活用することがあります。

・こどもの吃音症状を悪化させないためにできること―具体的な支援の実践例と解説

堅田 利明 (著, 編集),  (著), yukam (イラスト)

➡言語聴覚士、教育現場の先生方、保護者の方目線の吃音への支援や解説が紹介されています。吃音の悪化やなぜ悪化させてはいけないのかなど吃音児と関わる上で熟知する必要があると感じました。こちらの書籍は文章多めです。

【視知覚・視機能】

発達の気になる子の学習・運動が楽しくなるビジョントレーニング

北出勝也監修

➡目の動きを鍛えることで見る力を向上させることができます。学習や運動、生活の困難さを改善したり、読み書き学習の準備にも活用できます。別冊ワークを活用し、家庭学習につなげることも可能です。

【学習障害】

みんなでつなぐ読み書き支援プログラム フローチャートで分析、子どもに応じたオーダーメイドの支援

高畑 脩平 (著), 奥津 光佳 (著), 萩原 広道 (著), 特定非営利活動法人はびりす (著), 井川 典克 (監修)

➡読み書きに関する具体的な支援方法や教材が写真で分かりやすく紹介してあります。スクリーニング検査もあり、就学前の読み書き訓練の参考になりました。

以上、小児ST分野の写真・イラスト多めで手に取りやすい本の紹介でした。

一冊でも手に取っていただき、小児分野移行への気持ちを高めてもらえると幸いです。

このコラムでは、臨床や経験に基づくこと、豆知識、問題提起など様々なトピックを扱います。
執筆者はplus‐STスタッフのほか、色々な職場・働き方・ジャンルで活躍されている言語聴覚士に依頼していく予定ですので、リクエストもお待ちしています。
「お問い合わせ」フォームより、ぜひユーザーの皆様のお声を聞かせてください。

文:言語聴覚士 藤澤 

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