循環器科での ST 介入
2025/12/9
目次
循環器科での言語聴覚療法処方
心疾患で ST の処方がある病院はまだまだ少ない状況であり、知られていない現状も多いはずです。
ST の介入依頼は待っていてもくるはずがなく、必要と思ってくれるまでには ST の活動あってのことです。
筆者が勤務していた病院では ST のチーム分けがされており、それぞれの科の医師と関わるスタッフが固定的だったため、関わりを作っていき介入をしていきながら必要性を感じてもらえました。
心臓疾患に関しては、摂食嚥下機能面の介入が多いですが、病棟にいるスタッフで診ることができる・まかなえる、と認識されていることがほとんどのため依頼がない現状が多いです。
内科での介入内容
外科に比べると侵襲が少なく、嚥下機能が保たれていることが多いです。
重症度の高い症例に対しては、嚥下機能評価と介入が行われます。
また、心疾患は高齢な方が多いこともあり、認知機能評価を併せて行なっていました。
さらに、循環器の病態や入院による影響などから、認知機能の低下も考えられるため、病前の状態を必要に応じて聞きながら他職種と情報共有をしました。
外科に比べると内服コントロールに時間を要し、入院が長期化するのも特徴的です。
外科での介入内容
開腹手術や体外循環を活用する手術となるため、内科に比べると認知機能への影響は可能性がより高まり、気管内挿管の時間延長に伴う嚥下障害もリスクが高まります。
術後間もない方の介入では、酸素投与や点滴での加療、モニター管理をしながらの介入となります。
創部の痛みに伴い咳嗽を十分に行なうことができないため、軽微な誤嚥にも注意が必要でした。
術後のせん妄など、意識レベルの低下や変化もあるため、先行期~咽頭期までしっかりと診る必要がありました。
レアな介入ケースも
LVAS(左心室補助システム)の手術が行なわれている病院では、術前後での高次脳機能評価依頼があります。
OT が評価する場合や作業療法士と協力して評価する場合があります。
OT が装置の操作指導を行なっていたため、高次脳機能検査は ST が行なっていました。
内科や外科でも同様ですが、就労の可否判断のために評価をすることや術前後での変化、装置類の操作の可否についてみることが主な目的となります。
病気を発症するということは既往や合併症がついてまわることも多いです。
実際に循環器疾患発症からその後、脳疾患を発症してしまう場合も少なくないため、その時点での摂食嚥下機能や認知・高次脳機能を評価しておくことは重要と考えます。
また既往として失語症などを発症していた場合は、コミュニケーション方法や介助方法などを病棟に共有することも重要となってきます。
数としては少ないため、病棟にいるスタッフの方々が症状や対応に慣れていないことも多いため、ST の専門性を活かして共有していくことが大切です。
より専門的にしっかりみることができるのは ST であるということや ST が役に立つと感じてもらうためには、介入を通して医師や病棟とコミュニケーションをとって信頼を獲得していくことや院外での報告や研究を通して発信していく必要があります。
今、医療に限らず独学や独自の発想・考えで、専門職と同様の介入や講演を行なっていることが多いと思います。
職域が曖昧になっている内容がある中で、いかに専門性をもって介入できるかがポイントになっていくと思います。
他には、NST チームの一員となり、栄養サポートをしていくことも循環器科の中で活動する楽しさにもなると思います。
院内研修や院外研修で単位を獲得し、認定療法士になるという目標をもちながら臨床にあたるのも面白いかもしれません。
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